坪井さんが釣ったハリバットを描いています
「坪井伸吾・冒険展覧会2012」会場にて
ぼくは、人に見られると 創作に集中できないので 集中力を高めておいて 人が居ないときに一気に描ききります。(撮影担当のひとには、存在を消して 空気のようになっていて もらいます)
朝の開場までの時間に描きました。
画面は 模造紙を継ぎ合わせました
筆は 箒です(笑)
あらかじめハリバットについては 少し調べて和歌山へ入りました
手にしている作画参考資料は 開高健さんの写真集
実際作画のときに手にできるのは一冊だけです(あるいは一枚のデッサンとか)。開高さんの感じが ぼくの「ハリバット感」にもっとも合致した。だから、作画のときに 持つことにしました。このことは、写真を真似て描くということではなくて「魂の連絡機器」のような意味で 作画時に手にします。もちろん、写真も直接参考に成ります。
開高さんの助力をつながりながら 行ってくる。
つまり、未知の世界へ歩み入るときの「イクイップメント」のひとつとして必需というようなこと。
◆
もう少し 書きますと。
こういう 短時間の創作過程というのは、
たとえば「息を止めて 何メートル潜れる?」みたいな感じに 似ています。
貝とか 居そうな場所を あらかじめ目星を付けてイメージしてから 潜るでしょう?
あの感じです。
で、息を止めながら 海中観察とか同時にしながら 手中に「貝」を収めて 浮上する。
ただ生還するだけじゃなくて いい貝を 大気(現実)に持ち帰ること。それが 作画創作。
◆
描きあがった絵の写真が なかなか見つからない
ので、途中の写真を添付します。
創作中の写真が ぼくは、少ないです。希少です(笑)。
◆
展示期間中、本物の魚拓と想った人も けっこう居たようす
それは、展覧会としての演出
いわゆるポーズ、つまり「ウソ」ということ。
まぁ、やっていいウソと ダメなウソがある。としたら、こういう「ウソ」なら 許されるだろ~。ということを アーティストたちは、いつも思考しています。
◆
あのハリバット、ホウキで書いていたのですね。しかも新品のホウキで(笑)現在は丸めて大切に保存しております。坪井さんのサインも入っていて大変貴重な作品ですよね。大きすぎてなかなか展示できないのですが、たまには本堂に展示してみようかな。ご本尊の阿弥陀如来像より大きいですね。
緒方さん、ありがとうございます。
あの大きさがうれしかったです。
創作を目の前で見られることは
なかなかない機会なんですね。
お坊さんさま 作品の所蔵をありがとうございます
◆
ぼくは 幼少のころから 人に自分を見られるのが恥ずかしいのです。しかも「表現をしてる」場面なんか、すごく 恥ずかしいです。
だから、外出のときには、とくべつな魔法を自身にかけてから 街へ出ます(笑)