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先日、旅だっていった作品です。
「作品」は その作品と愛し合う人のもとへと 旅だってゆきます

作品が、いつ旅立つのか それは、ぼく自身には、なかなかわからないです。

彫刻作品というものは、めったに売れるものではないです。っていうか、美術作品が飛ぶように売れているような状況は、おかしいと思います。異変だと思う。確かに、スター的なアイドル的なアーティストの作品が「売れまくってる」という状況は実際にありますが、それは、有名人が売れるのとほぼ同意だと思います。作品を希求するというよりは、流行を盲目的に「買い物」しているという感じ。つまり、作品に向き合うというよりも「商品」を購買するという感じ。

しかも、量産アートでは無い 一点物の彫刻作品が、どこのだれと「出会う」のでしょうか?
大したお披露目もしていないし。どこで 出会い知り合うというのだろうか。その出会いの確率は、きわめて低いとおもいます。
彫刻作品と だれかとの出会いは、恋のようなものらしい。これは、何人かの方々から感想を聴いていると、どうやら そのようらしい と思います。

作品たちの嫁ぎ先の方々のお話を聴いていると、その話のほうが 固有の物語のような 新鮮な作品のように思えてきます。

この作品は、建設途中なのか。あるいは、こういう建築物なのか。使用目的が判然としない建物。構造体という感じ。
舞台芸術を思考していたころの作品なので、野外劇や映画のロケ地のような風景をイメージしていたのかもしれないです。「白いまち」のシリーズと現実具現の舞台作品とを平行して思考していたのだと思います。