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梱包発送を開始するにあたって、「同梱する作品説明文」を 考えています。

 

いつものように ひたすら長文になったのでは いけないし。
あまり説明・解説してしまっても、それぞれの方々と「作品との出会い」の ナマの新鮮さが 損なわれてしまうかもしれないし。
ぼくは 愚文創作家なので 困ります。

 


「四六乃窯」友の会のみなさま こんにちは

 

長らく お待たせいたしました
第一回目作品が ようやく焼きあがりました

 

お送りいたします。

形・大きさ・色味は、一個一個 ぜんぶ違います。
色味は、均一にすることのほうが難しい場合が陶芸は普通にあるので なんともいえないところですが、形と大きさについては、別々にしようと おもっていました。
ぼくの場合は、ロクロや流し込みという道具・技法を使わないので、均一の形や大きさに成ることを ある程度、回避できています。そこを さらに形・大きさを個別にしてみました。あまりに具現が かけ離れない程度にです。グイノミを創っていて 丼のようには成らない程度にという意味です。

 

今回の焼成方法は、二種類です。
酸化焼成と還元焼成です。この どちらかの焼成方法による作品が、それぞれの方々の お手元に 届きます。
同じ素材の作品を焼いても 焼成方法によって その誕生の姿は まったく変わります。

 


その二種類の焼成について ぼく自身なりに 少しだけ、描いてみます。
主に還元焼成について描きます。そのことによって酸化焼成についても描きあらわすことになるからです。

 

1・酸化焼成というのは、窯内部に酸素のある状態で温度を上げてゆく 焼成方法。
2・還元焼成というのは、窯内部の酸素を無くして 温度を上げてゆく  焼成方法です。つまり「酸欠状態」ということです。ふつうに原初的な野焼きや登り窯などは、自動的(自然に)に「酸欠状態」に成るということです。逆に云うと酸欠状態なのに 燃焼してゆくようにするには「どうするか?」が (あくまでも現行で流布されている)陶芸本位の窯創りの冥でもあるということですが。
「窯内部で不完全燃焼のままの温度上昇を継続すると云うこと」です。
なんらかの燃料が完全燃焼し続けるということは、酸欠状態が維持される空間が常に表出してるということにも成るということ。だから、まぁ、一酸化中毒という事態も発生するのだけど。

 

ところで、
今回 ぼくが使用ているのは 燃料燃焼型の窯ではありません。電気窯です。窯内部に設置された電熱線に電流を流すことによって、温度を上げてゆく道具です。イメージとしては「オーブントースターの強力なヤツ」です。
電気窯の場合 通気状態のまま加熱しつづけるので 常に酸素が窯内を乱流します。密閉ではないということ。
そこで、「酸欠状態」を 人為的につくりだす為に 焼成中にプロパンガスを注入し続けます。窯の温度と酸素でガスは 当然引火します。つまり、窯内部でガスを燃やし続けることによって 酸欠状態を維持するという手法です。電気窯なので、電流を流し続ける限り「温度上昇」は確保できます。
っていうか、考えてみたら かなり「コワイ」やりかたですが、ガスの流入を調整すればだいじょうぶです。ガス調節の失敗から、窯場での酸欠致死事故が 発生します。ガス漏れは 窯外部での引火事故にもつながります。だから、そこは、もちろん ちゃんとしないと いけません。

 

参考までに、
ガス窯や灯油窯では、還元焼成を どうするか?というと。
酸素の流入量を調節することで 窯内部の酸欠度合いを 人為的に創ってゆきます。たとえば、煙突を段階的に塞いだりします。
燃焼窯の場合も ヤッパシ 一酸化炭素中毒の危険は 必ずありますが、温度確認と酸素量のチェック 燃料の注入量などを いつも自覚認識していること。
ですから、陶芸家は 窯番(焼成操作)をしながら 酒を飲むのは ほんとうに至福の時間なのですが、けっこう危険です(笑)。
最初に窯を開いたときの 感無量感っていうのは、ほんとうに 気持の善いものですから。世界の「誕生の現場」です。たった今の瞬間まで  ぜったいにぜったいに この世の中の「世界のどこにも存在しなかった」作品たちの 到来。
「はじめましての こんにちは」です。
最近は、自分で窯出しを出来てないので 長らく 体感してないけど。空き地や浜辺の野焼き陶芸程度でも 窯出しは 気持が善いです(何度か野焼きワークショップをしました)。

 

話が あちこち行ってしまってますが。
現行の日本社会においては 「電気窯」の普及が 急増していますが、
その電気窯の宿命である「酸化焼成」のほうが 自然界の中では めずらしいということだとおもいます。
昔の工芸家などが、1300度の「酸化焼成」を人工的に実現しようとしたら それはそれは 大変至難なことであったと おもいます。

 

あ~。また描きすぎました。
そろそろ やめます。

 
みなさま
これらのことについては、どういう感想を 思われることでしょうか?
美術についてのみならず 現行日本社会での「あたりまえ」についてとか どのように 感じていらっしゃいますでしょうか?

 


添付写真は

 

右が酸化焼成作品
左が還元焼成作品

 

どう想われますか?

 

右側は 静寂清楚簡素 おとなしい 穏やか 控えめ…とかでしょうか?
左側は 激しい 躍動激動 情熱 積極的…とかでしょうか?

 

焼成方法で 「誕生容姿」は、まるっきり 変化する、という 意味が 少し おわかりいただけたでありましょうか。

 
ぼくにとっては
どちらも かわいい「子ども」です

 

よく 生まれてきてくれた
「ありがとー」って 感じ

 

あー。
明日から みんな 旅立ってゆくのだね。
美術家は、子どもたちと一緒に居る(暮らす)時間は ほんとすごく短いんです。生まれるまでの工夫は、すごく長いのですけど。う~ん、それが、仕事なんだけど。売れなくては 困るんだし。此処の工房は、作品だらけで、子どもだらけで…大変なんだけど。ぼくは、子どもらへ何も してあげられないでいるし。
そう想うと、子どもらは「どんどん、社会へ旅立ってほしい」っておもいます。
現行社会が 辛くなったら、いつでも 還ってきたらいいし。美術館なんかへ 閉じ込められる前にね(笑)。

 

あー、内容が偏ってるし、、、
長いから もっともっと 同梱の挨拶は、文章を短くしないといけない。
あー
作文って むずかしいです。

 

すいません

 

考えます。