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おがが彫刻スタジオは、五室で構成されているのだけれど、
そのうち3室は、作品や資料や道具で埋まっています。かつては、奥に人物塑像室を設けていましたが、作品が増えて、倉庫化しています。
1.5室が 実質の仕事場、残りの0.5室が プライベートな場所(寝床)と しています。あと風呂場がプライベートだったのだけど、温かい季節に成って来ると「漆作品の固化室」に成ります。
美術は、オンとかオフの区切りが付けにくい仕事なので、仕事がうまく行かないときは、家に帰りたくなくなります。寝床から出たくなくなったり、風呂場にずっと居たりします。仕事がギリギリのときは、酒を飲むと仕事ができなくなってしまうので、風呂に何回も入ることで、自己更新してゆきます。こぉ、鳥が風に乗れないときに、何回もやりなおす感じです。
もちろん、散歩も有効なのですが、さきほども書いたように、家からズンズン離れようとしてしまうのでマズイです。都内まで出てしまうと ともだちの家とか行っちゃうので、そっちのほうが 楽しいに決まってるので、泊りがけで飲んでしまう。そうすると、仕事場に帰還したときに、なおさら凹んで 自己現実に 落ち込むことになります。
集中没入しているときは、とてもいい感じなのですが、食事とか忘れてしまって足元がふらついたりします。頭がもっと変な ちょっと異常な感じになりますが、ノレ無いときの苦痛よりも ずっとずっと素敵な世界です。
美術という仕事が公私合一なので、そこらへんを 臨機応変に工夫してゆくことが大切におもっています。
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実家は仕事場よりもマシだけれど、やっぱり作品だらけで 老母親は ぼくの作品に埋もれて寝ている。
母親の様子見に帰省したいが、なかなか、行けない。
自身の現状では仕方が無いが、とても気がかり。作品が、ではなくて 母親がです。
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これらの作品は、自分以外の人にとっては ゴミみたいなものなので、ぼくが生きているうちは ぼくが 守るしかないと思います。
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