実家のちかくには ちいさな森がある
◆ 母親の足の筋力が 衰えて来た 歩行訓練をつづけている
森をくだる はなしをしながら あるく
母親は 「好きな木がある」 という 好きな木は 何本かある という
「木は 若かった」と 母親はいう 四十年前に 移り住んだ
亡くなった友だちが 木に寄り添って休んでいた姿を想うのだそうだ ◆