ずっと 世界が止まったままならば なにも問題はない
なにも 起こす必要はない
けれども ときはつねに流れている こちらがじっとしていても明日がくる
だから 筆先は揺らがねばならない いつもふるえていなければならない
作品は とまらない
筆先は 視神経の先端が 画面に触れている
画家の切っ先
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世界は音楽とおなじ
いつもながれている
だから 音楽を描かなくては
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視力が ブレるのではない
眼力は つねに追いかける
いまとリアルと併走している
だから 絵画がゆれる
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